20080427/AFTER-VIEW: Audio & Visual Night@青山CAY

メジャーデビュー直前のDE DE MOUSEに、クラフトワークYMOをラテンでカバーするセニョール・ココナッツの首謀者、ATOM HEART。仕事のほうが絶賛GW進行中だったため、行けるか微妙だったが、その日なんとなく休めたため、当日券で入ってみた。。。が、5000円高っ!!!!! まあ入場料の高さは多少仕方が無い。でもさ。。。

ライブアクトは後述するんでともかくとして、まずイベント自体に不満と疑問が残った。今回のイベントは新しい音の出る楽器のような玩具『TENORI-ON』をフィーチャーしたイベント、という事らしい。出演するアクトは全てTENORI-ONをライブで使用していたのだが、それがステージ上でしかよくわからない。せっかくそんな視覚的にも楽しそうなアイテムを豪華なミュージシャンが使っているというのに、ステージにカメラ置いて他のモニターに映すといった配慮がないのは何故? CAYの決して大きくないステージの最前列で見てる人にしか、演奏してる様子がわからないし、途中デデマウスがTENORI-ONの説明をしなかったら、何のイベントだかみんなわからなかったと思う。主催も会場も、スポンサーから金をふんだくれればそれでいいわけ? CAY側が嫌がったのか主催のthird-earが面倒臭がったのかはわからないが、ただ外人呼んでイベントをすれば客集まるだろ、みたいな感じでやってない?

とはいえ、ライブアクトは興味深いものが多かった。BOOKSのメンバーのライブははっきりいって退屈だったが、黒川良一はぐるぐるギューンとした音響の塊を映像つきで披露していて興味深かった。疲れていたので途中で寝ちゃったけど機会があればもう一度見たい。
去年末以来久々に見るデデマウス。曲間にTENORI-ONを駆使してMC無しで行くのか…と思っていたがあんまりにも反応の薄い客に対してムカついて『オイ!気取ってんじゃねえ!』と罵声。ちょっとほっとした。デデマウスのライブはお客の盛り上がり次第で面白さが変わってしまうので、今後がちょっと心配。土地柄なのかハコ自体が音響よりだからか、棒立ちのお客さんが多かった。キーボード+TENORI-ONの駆使で面白かったのに、伝わんないのかしら。(以前行ったオールのイベントじゃそんな事無いんだけどね)

sunset girls(DVD付)

sunset girls(DVD付)


やはりお客さんが100%受け身で来てるようなイベントに、僕の興味が無くなってきている事を今回痛感させられた。最後のアトムハートが無かったら相当ムカついて帰ってたと思う。大トリ、アトムハートのライブは素晴らしかった。最初セニョールココナッツが来るもんだと勘違いしていたのでガッカリしたんだけど、むしろアトムハート個人のライブが見れて本当によかった。

スーツ姿で登場したアトムハートは所謂映像と同期し機械を黙々と『操縦』するように演奏する、クラフトワーク的スタイル。クリックハウスがベースなもののリズムがラテンっぽかったり途中アシッドなフレーズが入ったり地味ながらもぐいぐい引き込まれるトラック。モニターが二画面に分かれ、片方には緑のネオンで描かれたアトムハートご本人の似顔絵アスキーアート、(後にどんどん画面が変わり洋モノポルノを切り貼ったようなコラージュが映る)もう片方には同じくネオンでシーケンス情報が表示され、フレーズや音色を変えるたびに数値が変わる。どう音を調節してるのかがお客にわかるという仕組み。
途中、演奏が止まりスクリーンに違う風景の映像が、画面上ではリラックスしたアトムご本人が映し出され、彼が歌い舞う?ラテンチューンが流されるのだが、その間のステージ上の彼は微動だにしないという(笑)ユーモア親父ぶりに乾杯。頭のいい人のやるテクノのステージだ。だからこそ、ドイツ人ながら肉体的なラテンミュージックに憧れ、チリに移住するのだろう。

ミックスマスター・モリスによるアトムハートのインタビュー。

帰って来てからiTMSATOM™名義の作品を買った。アトムハートは多作のためどれを聴いたらいいのか迷うのだが、前述のステージに近い作品を買った。
Son of a Glitch

Son of a Glitch

買ったのはこの作品じゃないんだけど、比較的傾向が同じものなので。iTMSで実際買ったリンクはこれこれ